シャコと名がついていますが、エビやカニ、ヤドカリの仲間です。宮古では“ゴズ”と呼ばれるそうです。アナジャコの巣穴は2つ穴が必ず対になっています。

下の図はアナジャコの巣穴断面の模式図です。
図のようにY字型になっていることが知られています。
驚くべきことに、Y字の縦棒の部分の深さは時に2mに達するそうです。
表面から見えるたくさんの穴の下はこんなになっているんですね!

下の写真は、アナジャコを真横から見たものです。遊泳脚と呼ばれる団扇型の肢がついており、これを活発に動かすことで、強力な水流を起こすことができます。

下の写真はアナジャコの頭部と歩脚と呼ばれる前脚のアップです。たくさんの毛がありますね。アナジャコは自身が起こした水流で一方の巣穴から水を取り込み、流れてきた有機物をこの毛で濾しとって食べます。そして、濾しとり終わった水はもう一方の巣穴から排出されます。結果として、フィルター兼干潟の内部に酸素を送り込む装置の役割を果たしているといいます。アナジャコは宮古湾の干潟の浄化に一役買ってくれている大事な存在といえそうです。
